感想

感想としては、片渕はもうこの映画ですでに片渕なのですねってところ。

部屋の中にあるいろんなものがすごく丁寧に描かれていて登場人物の演技一つ一つがよく考えられていてシナリオもよく練られていたように思います。

ただ絶賛するしかないですね。

個人的には片隅よりこっちの方が好みです。

 

この映画にはたくさんの対比があって興味深かったです。

夢と現実、都会と田舎、畑と夜の酒場、生と死、鏡やガラスの反射しているもので現実と空想を分けて書いていました。

よく考えられていたと思います。

最初新子が貴以子を迎え入れるのだけど、最後は貴以子が新子を見送っていて、これもうまくまとめたなあって感じ。

貴以子の成長の様子もよく描かれていて、最初新子に怖がりながら前を貴以子は歩いてもらっていたのですが、最後金魚を見つけるのに貴以子が新子の前を遅いといって走るのもとてもうまい対比でした。

 

そういえばガス冷蔵庫って初めて見ました。

ポン菓子もそうだがそうものの描写いちいち素晴らしい。

適当に描いているってものがない。

道端に咲いている花、貴以子の家に植えられている花、街並みの松、凄いですわ。

貴以子の机の上に並んでいる小物一つ一つもすごくよく描写されていた。

圧倒されましたわ。

一つだけ難点を言うとすれば地味だなあってところかな。

パッと誰でもが目を見張るような華やかさがあれば言うことなしだったと思います。

例えば新海の映画に出てくるような圧倒的な背景とかなんでもいいのだけど。

もちろん貴以子も新子もなかなか素晴らしい華やかさはあるのだけどよくよく見てみないと伝わりづらいかなと思いました。

 

すげえなあ、貧乏しながら監督はこれ作ったんですね。

多分地上波でポスト宮崎で押したらゆっくりながらも支持されるんじゃないかと思います。感想