湯を沸かすほどの熱い愛

2016年に公開された、熱い熱い家族の物語である「湯を沸かすほどの熱い愛」がとてもオススメです。

物語は、銭湯を経営していた家族の父親(オダギリジョー)が失踪して1年が経過した場面からスタートします。

家に残されたのは、母(宮沢りえ)と娘(杉咲花)の二人です。

大黒柱を失った二人は、家業である銭湯の経営を休業しながら、何とか前向きに生きています。

しかし、ある日、母がパート先で倒れます。何と末期がんに蝕まれていたのです。

一方、娘もまた、学校でイジメに合っていることが判明します。

状況は最悪。

そのような中で、母親は残された命を使ってその難題に取り組んでいきます。

母と娘の絆、家族の愛情。

彼女は決して逃げません。

例え顰蹙を買いそうな、強引な手段でも、その愛情で全てを包み込もうとします。

ラストシーンはまさに、そんな母親の熱い愛を感じられ、涙することでしょう。

監督、脚本の中野量太は、この作品が商業用長編映画のデビュー作となりますが、そのオリジナリティ溢れる作家性を発揮して、見事なオリジナルストーリーを書き上げました。

幾重にも折り重なった伏線を的確に回収していく技術は、新人とは思えません。

また、主演の宮沢りえは、第40回日本アカデミー賞で最優秀主演女優賞を獲得し、さらに杉咲花は最優秀助演女優賞を獲得しています。

まさに、2016年の実写邦画を代表する1本です。